中国山地幻視行~白木山・山頂からの眺めは霧の中 [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~白木山・山頂からの眺めは霧の中
山頂からの眺めに目を疑った。四方とも霧の中だった。そういえば、と気温計を見ると18度を指していた。5合目で確認した時は10度だった。日陰、日向の違いはあるものの、1時間ばかりの登りの間に8度も上がったことになる。気温の急上昇が、平地に霧を流し込んだのは確かだった。
12月25日、白木山(889㍍)。クリスマスの日だが、山頂の標高と登山の標高差があまり変わらないこの山は、相変わらず人気である。麓の路肩には、ずらりと車が並んでいた。やむなく、少し離れた場所に車を止めた。
朝が遅かったので、山頂に着いたのは正午をとっくに過ぎていた。下山の人と随分すれ違った。そんなわけで山頂には2、3人しか残っていなかった。霧の底に沈んだ平地部に思いをはせたのち、下山にかかった。のんびり下りながら、いつものごとく地蔵さんのたたずまいをカメラに収めた。
いつもいい顔をしてるな。ここのお地蔵さんは。