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中国山地幻視行~落葉の登山道・大峰山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~落葉の登山道・大峰山

 

 急登を終え、尾根筋の登山道に入った。悩ませていた北からの横風が収まった。登山道は山腹の南にあり、いわゆる「風裏」に入ったのだ。

 12月4日、広島市近郊の大峰山(1040㍍)。広島県北では前日あたりから雪が積もり始めたという。県内最高峰、恐羅漢山もうっすらとだが雪化粧したという。西中国山地の冬景色を眺めたいと思い、この山に向かった。

 山頂。遥かに望む山々は白くけぶっていた。雪が舞っているのだろう。大峰山の頂にも、細かい雪が舞い始めた。広島湾に目を向ける。靄がかかっているようだった。海面が太陽の光を反射して光っていた。

 何枚かの写真を撮り、そこそこで下山にかかった。八畳岩で昼食をとっていた二人連れに「きょうは何も見えませんねえ」と声をかけた。若い数人のグループが登ってきた。視界が開けるよう、願うばかりだった。

 まあ、こんな日もある、と思いながら落葉を踏んだ。足裏に心地よい感触が残った。

 


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ここを越えると尾根筋の道に出る。途端に北風がやんだ

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山頂から広島県北を望む。雪であろう、白くけぶっていた

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広島湾が鈍く光っていた

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八畳岩で、二人連れが昼食をとっていた

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下山。落葉の感触が心地よかった


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