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中国山地幻視行~船通山・冷雨にたたられ [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~船通山・冷雨にたたられ


 広島から北東へ直線距離で100㌔余り、島根・鳥取県境にある船通山(1143㍍)に向かった。5月2日。目当ては山頂に咲くカタクリの花である。5年ぶりのことである。
 登山口に車を置くと張り紙が目に入った。「山崩れ危険」とある。不吉な予感。登り始めてすぐ大きな倒木が道をふさいでいた。それほど古くはないようだ。慎重にのっこす。「危険」を予測させるものはこれだけだった。道は二股に分かれ、健脚(直登)コースと一般コースを示す標識。トシを考え、迷わず「一般」へ。
 このコースは、整備は行き届いているが、その分階段が多い。歩幅が制限されるのが嫌で、端っこの斜面を歩くが、それもままならないことが多い。
 …などと不満を漏らしていると、ぽつりと雨。おいおい、と少し慌てる。自宅を出る前に入念に天気予報は確認した。島根、鳥取、広島の予報を突き合わせ、すべて晴れマークだったのに。レインウエアは車の中である。油断したなあ。代わりに持ってきた風よけのウェアを着てしのぐ。土砂降りになれば引き返さざるを得ないが、そこまでではなかった。ただし、風が冷たかった。
 往路のラジオで、日本海から寒気が入り込み一部地域で天候が不安定になると言っていたが、どうやらその「一部地域」に運悪く入り込んでしまったようだ。
 冷たい雨風にさらされて、山頂のカタクリの花はほとんどがしおれていた。100㌔余り車で駆け、風雨に耐えて登ってきたのに何たること。北東へ、40㌔余りの位置に大山があるはずだが、それもガスに覆われて見えなかった。なんとも実り少ない遠征であった。


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迷わず右の「一般」へ

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階段状の道が続く

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大きなイチイの木が見えると、山頂は近い

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標識の向こうに大山が…。この日は見えなかった

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船通山は神話の山である。頂上には剣の碑が建っている。右は避雷針

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神話の一部を紹介した説明文

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カタクリの花Ⅰ

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カタクリの花Ⅱ

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カタクリの花Ⅲ

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新緑が瑞々しい

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登山口で見かけたイチリンソウ

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ネコノメソウ


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