中国山地幻視行~岩陰の花・大峰山 [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~岩陰の花・大峰山
最後の急登にかかって階段状の山道に足を踏み出したとき、頭上の木々がざわっと鳴った。かすかな風である。やれやれ、ありがたいと思った。
7月3日。「きょうは今年最高の暑さになるでしょう」という天気予報を聞きながら大峰山(1040㍍)に向かった。平地は既に30度を超しているだろう。ここは標高があるうえ木陰なので26、27度ぐらいだ。それでも暑くはある。涼しくはない。風が救いである。
山頂は誰もいなかった。この暑さを予感して避けたのだろうか。条件さえ良ければ広島湾、山口、島根の山々まで望めるのだが、この日は霞がかかって見晴るかすことはできなかった。その代わり、山の木々は鮮烈といっていい緑だった。
山頂の岩陰、細い隙間に黄色の小さな花があった。キリンソウであろうか。手を伸ばしたが届かず、望遠レンズでやっとカメラに収めた。ほかに花はなかった。登山口でアジサイが目についた程度であった。
頭上の木々が風で揺れた
2017-07-04 15:00
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コメント(2)
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風が通らない森の中や暑い草いきれの中を歩き、尾根に出た途端に感じる風の心地よさ……サイコーですね。
by 山子路爺 (2017-07-07 14:25)
≫ 山子路爺さん
こういう山は、山頂に出た時の解放感をイメージしながらでないと登れませんね
by asa (2017-07-08 10:50)