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北アルプス幻視行~針ノ木・蓮華岳(2) [北アルプス幻視行]

北アルプス幻視行~針ノ木・蓮華岳(2)

 縦走路(下)

 728日。早朝、青空とガスが交錯する中を発った。鳴沢岳(2641㍍)までの緩い登りは、ほぼガスの中だった。1時間ほどで鳴沢の山頂。とたんにガスが切れた。スバリ岳、針ノ木岳へと向かう縦走路がはっきり見える。針ノ木雪渓上部に建つ小屋さえ、肉眼で確認することができる。しかし、針ノ木の頂だけは雲に覆われたままだった。目を転じれば、眼下の黒部湖とその向こうに立山、剣が見える。わずかな雲の切れ間に、それらは屹立していた。

 赤沢岳(2677㍍)からスバリ岳(2752㍍)へと向かう。一風変わったその名の由来を知らないが、山容は険悪である。もろそうな岩壁が天を指し、わずかなガリー状の隙間に、巧妙にルートがつけられている。スバリ岳山頂は、屏風のように立つ岩壁の裏側にある。おそらく、この縦走路で最も剣呑なのはこのあたりであろう。ここを乗っ越せば、後は針ノ木(2820㍍)を目指すばかりである。
 針ノ木の頂には先客がいた。針ノ木小屋から登ってきたという。山頂の標識より少し小高い岩の上に三角点はあり、先客はそこにいた。山頂の東を望めば、どっしりとした蓮華岳(2798㍍)が座る。ここから針ノ木小屋までは、下るばかりである。

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赤沢岳あたりから見た立山連峰。これだけ見えたのはほんの一瞬だった 

 
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同じく剣の山頂

 
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赤沢岳山頂から立山を望む

 
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はるか眼下に黒部湖

 
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スバリ岳中腹から赤沢岳と縦走路を望む

 
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針ノ木岳への最後の登り


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