中国山地幻視行～三倉岳のヤマツツジ

中国山地幻視行～三倉岳のヤマツツジ

　４月９日、三倉岳。９合目で風に吹かれていると、奇声が聞こえてきた。なんだろうと少し神経をとがらすと、日本語ではないようだ。声はどんどん大きくなり、複数の人間が走りながら下ってきた。発している言葉は英語だった。男女半々でいずれも若い。こちらの姿を認めて、先頭の男性が頭を下げ「コンニチワ」とたどたどしく言う。礼儀は正しいようだ。つられてこちらも「コンニチワ」と変なイントネーションで返す。再び、奇声を発しながら下って行った。５、６人はいたと思う。

　腰をあげて中岳に向かう。10分もかからなかった。だれもいなかった。少し雲が出て肌寒い。そこそこに、西岳へ向かう。再び英語の会話が聞こえる。岩を下りたところで待っていると、小さな子どもを連れた男性。親子連れらしい。先のグループといい、近くの米軍岩国基地からの客であろう。きょうは岩国基地は休みなのか。

　西岳には誰もいなかった。コーヒーをすすり、下りにかかるとヤマツツジであろう、岩肌にしがみつくように咲いていた。どちらかといえば貧相で、春爛漫とはいかない咲きっぷりだったが、けなげさに敬意を表して写真に収めた。登りの途中、石段のはざまで咲いていた小さなスミレも、同じ理由でカメラに収めた。

　一部の山桜を除いて、サクラはほぼ散っていた。そんな中、田んぼのあぜ道に、小さいが見事なシダレザクラが咲き誇っていた。隣の田は耕したばかりである。今から水をはって、苗を植えこむまでは少しかかるだろう。

小さなスミレ。気をつけていないと踏みつぶしそうだった

見あきた風景Ⅰ

見あきた風景Ⅱ

けなげに咲くヤマツツジ

小さいが見事な桜

タグ：中国山地 三倉岳

コメント 3

桜が終わるとツツジの季節ですね。
今年は丹沢のヤシオツツジを観られるだろうか。

by 山子路爺 (2015-04-15 00:22) 

見飽きた風景ですか。　でも、癒しの眺めでいいと思います。
気に入ったところは飽きても？　やはり出かけますね　私は。(笑)
by Jetstream (2015-04-17 00:23) 

≫山子路爺 さん
「山が笑う」といいますが、これから山は花盛りの季節ですね。少しはこのブログも華やかになるかも。

≫Jetstreamさん
「見あきた」といいながら、登っています。私も。
by asa (2015-04-17 08:57)