中国山地幻視行~道後山・花を見にいく [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~道後山・花を見にいく
9月13日。月見が丘の駐車場に車を入れると、意外に先客が多かった。明日からの長期の天候不順を気にしてのことだろう。しかし、予報の「快晴」マークを裏切るように、この日も空はどんよりとしていた。
近くの草地にあるマツムシソウの群落を眺めに行った。時期が遅かったのか、思ったより少なかった。花弁もくたびれ気味であった。とはいっても、今季初めてのマツムシソウである。
岩樋山頂上。標識の向こうに雲海が広がり、小島のように台形の山影が浮かんでいた。北東の方角。大山だろう。山頂はハクサンフウロが競うように咲いていた。マツムシソウとの二重奏である。数は少ないがリンドウも。
道後山は混んでいた。正午すぎだったこともあるのだろう。あいにく大山は、岩礁に大波が当たるように、やがて雲にのまれてしまった。
山頂から少し下り、大池へ向かう。サワギキョウはまだ咲いているだろうか。終わっていてもおかしくない季節である。湿地に足を踏み入れる。やはり、もう終わったか…。ため息をつくと、足元に一輪。待っていてくれたかのように咲いていた。
岩樋山への登り。森の中の道
月見が丘の駐車場。岩樋山の頂上手前から
岩樋山の山頂標識の右に大山の山影が浮かぶ