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オセアニア幻視行~ニュージーランド・大地と空の原初的記憶=㊥ [アジア・オセアニア幻視行]

オセアニア幻視行~ニュージーランド・大地と空の原初的記憶=㊥

 

〈シダが繁る林間の道を行く〉

 

 ミルフォードトラック。世界で最も美しいトレッキングコースだという。その名に惹かれ、世界からトレッカーが集まる。魅力の一端でも触れたいと思い、ルートバーントラックとあわせ、歩いた。

 ルートバーントラックの「バーン」はスコットランドの言葉で(この地は英連邦の一角である)、「小川」を意味する。直訳すれば「ルート川トラック」。その名の通り、渓谷沿いに比較的フラットな道が続く。ところどころつり橋があり、たもとには「5persons」などと書いてある。この場合、「一緒に渡れるのは5人まで」という意味。つごう4回、つり橋を渡ると「フラットハット」という広い河原のようなところに出た。小さな山小屋があり、ここで昼食をとった後、引き返した。出発点のルートバーンシェルターからフラットハットまで往復13㌔、6時間余りである。

 ミルフォードトラックは、観光地として知られるミルフォードサウンドから船でサンドフライトポイント(「虫が多いポイント」の意らしい)に渡り、スタートした。アーサー川の流れを左に見て、シダと苔と原生林に囲まれたトレッキングコースである。サンドフライトポイントからジャイアントゲート滝まで往復11㌔、約4時間である。

 どちらのコースも思ったほど標高差がなく、快適であると同時にやや拍子抜けした。しかし、これは日帰りに限定したコース取りである。全行程歩き通せばミルフォード54㌔、3泊4日、ルートバーンでも32㌔、2泊3日の行程(いずれも最短日程で歩いた場合)である。全コースを歩く人たちはシュラフ持参で大きなザックを背負い(山小屋はシュラフ持参が普通らしい)、ひたすら歩く。本当は全コース歩き通さないと、神髄は見えないのだろう。

 そのうえで歩いた感想を言えば、アップダウンが少なく苔とシダの生い茂る道は日本でいえば北八つあたりに近い印象かな、と思った。

 

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ルートバーンの折り返し点、フラットハット

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フラットハットにそびえるマウントソムナス(2100㍍)

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ルートバーンのつり橋。ちなみに定員は5人だったと記憶する

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シダが繁るルートバーンの森

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ルート川の清流。氷河の雪解け水らしく、青みがかっている

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ミルフォードの森。背後には氷河がつくった絶壁

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ミルフォードのトレッキングコース。うっそうとしている

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ジャイアントゲートの滝。この水は飲めるという

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ブッシュロビン。襲われることがないので、人間を怖がらない

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ニュージーランドの飛べない鳥ウェカ。ミルフォードではあちこちで見かけた

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