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中国山地幻視行~ガスの中の大山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~ガスの中の大山

 

 2014年4月以来だから、ほぼ3年半ぶりである。9月13日、3日間の晴れマークを確認して、鳥取の大山へ向かった。大山寺近くのキャンプ場駐車場に車を止め仮眠。翌朝、日の出とともに起きだし、真っ先に頂上付近に目をやった。朝日が北壁の上部を照らし、ガスはかかっていない。

 まずはコーヒーを一杯。身支度にかかった。思えばここ数年、山に行く機会がめっきり減った。体力はどれほど残っているだろうか。大山は、それを測るバロメータでもある。

 5合目を過ぎたころ、ブナ林が切れて北壁が姿を現した。朝日が当たって、陰影が見事だ。しかし、ふもとからはガス。みるみる山頂へと駆け上る。あれが頂上を巻く前に着きたいものだ、と気は焦るが足が前に出ない。亀の歩みだ。この3年半の間に、つるべ落としのように体力は削がれていた。その現実に愕然とする。

 8合目を過ぎ木道にかかるころ、あたりはすっかりガスの中だった。最後の登りを登り切り、頂上の石碑付近に腰を下ろす。この山の実質の頂上である剣ヶ峰も、島根半島の弓ヶ浜も、まるで見えやしない。天空には青い空があるが、この付近にだけ白いガスが流れている。

 それでもしばらく待った。人は多かったが、三々五々、木道を伝って下り始める。こちらも長居はできない。下り始めたころ、やっとガスの切れ目から弓ヶ浜が望めた。全くこの山はベールが好きだ。山頂から日本海が望めるのは3回に1回というところか。



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山頂付近に朝日が当たっていい感じだったが…

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北壁をガスが這い上ってきた

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頂上小屋はガスの中

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剣ヶ峰への縦走路には、分かりやすい看板が立っていた

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弥山にある「大山頂上」の碑。毎年ここで山開きの神事があるので山頂と認知されているが、実際は剣ヶ峰がここより約20㍍高い

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下り始めたころ、ガスの切れ目に弓ヶ浜

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登山口から頂上まで標高差900㍍、3㌔を登る。急登である

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フウロはあちこちに咲いていた

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思いがけず、トリカブトも

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ミヤマコゴメグサ


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コメント 4

山子路爺

気持ちは焦れど足は出ず……当方も同様な次第です。
それでも山に行きたい気持ちが募ります。

by 山子路爺 (2017-09-18 10:38) 

asa

≫山子路爺 さん
私も「山に行きたい」と思える間は山に向かおうと思います。
by asa (2017-09-20 07:24) 

Jetstream

大山、私は5月連休の残雪期に登りましたが、このころがいいですね。
日本海の眺めが印象的ですね。
by Jetstream (2017-09-21 10:34) 

asa

≫Jetstream さん
私も、4月末から5月の連休のころがいいと思います
残雪で階段状の登山路がならされることも一つの理由です
それに、残雪があるほうが、大山らしい風景と思います
by asa (2017-09-22 09:27) 

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