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旅におぼれて~東欧・中欧点描④クラクフ 王国の旧都 [旅におぼれて]

旅におぼれて~東欧・中欧点描④クラクフ 王国の旧都


 街を歩きながら、現地のガイドさんに「A・ワイダを知っているか」と聞いてみた。すると、目を輝かせて「もちろん、知っているわよ。超有名人よ」と答えが返ってきた。ここクラクフは、ワイダの生まれた地である。

ポーランド王国が全盛期だった1416世紀には、ここが首都だった。ゴーゴリの原作で映画化されたユル・ブリンナー主演「隊長ブーリバ」(1962年、米国)の時代背景は、ちょうど16世紀の初めごろである。可憐なクリスチーネ・カウフマンが悲恋のポーランド王女を演じた(相手のコサックの若者はトニー・カーティスだった)。そんなことをつらつら思いだしたのは、ヴァヴェル城を訪れたからだった。

ドイツとソ連のはざまで一時は国そのものが地球上からなくなったこの国にしては、戦禍の跡が残っていない都市である。だから古い建物群がそのまま残る。そのうちの一つ、聖マリア教会がたたずむ街の広場では、屋台がいくつか出ていた。1.5ズロチ(約60円)でやや大きめのドーナツ状のパンを売っていた。一つ買ってみようと思ったが、あいにくユーロしか持ち合わせがない。ポーランドはまだユーロ圏に入っていないのである。売り子のおばさんに「ユーロでいいか」と聞くと「OK」という。ただし、1ユーロ2個セットでないと売らないという。このときで相場は1ユーロ140円あまり。少し高いかな、と思ったが、物は試しと買った。これがなんとも味がなく、おまけに硬くて一つ平らげるのがやっとだった。

 口直しに近くのカフェに入ったら「コーヒーはあるけど、ユーロはダメ」という。早くユーロで統一してくれないかな。

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雪のヴァヴェル城
 
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ヴァヴェル大聖堂のチャペル
 
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1.5ズロチで売られていたパン。味は見かけほどではなかった

 
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聖マリア教会がそびえる広場

 
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旧東欧圏では、今もこのような広告塔が目立つ。日本ではとっくに液晶に取って代わったが、温かさと懐かしさが漂う


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コメント 2

Jetstream777

一見おいしそうにみえるパンですが・・ ドーナツではないんですね。(笑)
私もポーランドへ行ったとき、ユーロを使えると思っていましたがNG。
ホテルで両替したもらい、空港からのタクシー代を払いました。
他の東欧の国でも、ユーロが使えない国が多いですね。 ECに加盟しても通貨統合出来ない国が多いようです。
by Jetstream777 (2014-02-10 19:15) 

asa

≫Jetstream777さん
そうなんです。日本の感覚で柔らかくて少し甘めで…と思ったら大違いでした。今回いった国でユーロで統一していたのは半分ぐらいでした。ただ、現地通貨が基本通貨の国でも、一部でユーロは使えましたね。いろいろ事情はあるのでしょうが、行くほうとしては統一通貨のほうが便利ですね。
by asa (2014-02-10 20:58) 

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