北アルプス幻視行~黒部五郎から双六へ<1> [北アルプス幻視行]
北アルプス幻視行~黒部五郎から双六へ<1>
古い写真アルバムとネガファイルをめくって、やっと見つけた。そこには1994年とあった。40代のころだ。ついでに、当時の写真をながめる。険しい山容ばかりが、印画紙に焼き付けられている。そのころ、何を見ていたかが、よく分かる。
ふとしたことで、18年ぶりにその山、黒部五郎岳を訪れることにした。
富山側の折立から入る。7月27日。樹林帯の急登を数珠つなぎになって詰める。三角点を過ぎて、ようやく視界が開ける。薬師岳が座っている。どこが山頂だったかな? 眺めていると親切に教えてくれる人がいる。「あそこのくぼみに小屋が見えるでしょ。そこからちょっと登ったあたりが山頂」。あのへんだったかな。薬師に登ったのは黒部五郎の2年後だ。あやふやな記憶に戸惑う。
しかし、緩やかな草原が広がり始める。ほどなく鞍部の小屋が見える。初日の宿泊地、太郎平小屋である。
太郎平小屋に向かう木道 |
ニッコウキスゲ |
タテヤマリンドウ |
チングルマの群生 |
2012-07-31 11:14
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