中国山地幻視行~大峰山・雪の向こうに [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~大峰山・雪の向こうに
ウサギよりは大きいが、クマよりは小さい。そして特徴的な形状。これは間違いなくイノシシだ。ずっと続いている。上から下りてきたらしい。ご苦労なことだ。この寒いのにえさを求めてほっつき歩かなければならない。
1月11日。久しぶり、大峰山【注】に登った。昨晩雪が降ったらしい。まっさらな雪だった。けものの足跡だけが、光る雪面に刻まれていた。杉林が風で揺れるたび、細かな雪が逆光を浴びてキラキラと散っていく。まるで雪がすべての音を吸い取っていくかのように、静寂が広がる。
それほど深くはないが、雪は固く締まっている。うっかりすると滑りそうだ。こんなこともあろうかと6本歯のアイゼンを持ってきたのが正解だった。30分ほど歩いて、アイゼンを付けた。とても具合がいい。
山頂の大岩には、雪がこびりついて見事な造形をなしていた。その向こうに広島湾が広がっていた。雲が低く、ただならぬ雰囲気を醸し出していた。
【注】1,039㍍、広島市佐伯区=そういえばこの山は、市町村合併で広島市内になったのだ。広島市内にある唯一の千㍍峰である。
きらきらと雪片が舞う。音はない |
道案内のようにけものの足跡がつづく |
岩が突き出たあたりが山頂である |
雪がこびりついた向こうに広島湾が広がる |
2011-01-12 09:28
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コメント(6)
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イノシシの足跡は良く見かけますね。 どこに隠れているのかと思うぐらい縦横無尽に足跡がついていますが、登山中にその姿を見かけることは稀です。
ケモノの足跡に着いて行くと、案外楽に登れることがあるので、いい道案内ですね。
by おど (2011-01-12 20:37)
≫おどさん
イノシシの足跡はよく見ます。ウサギもときどき見ます。クマも見ますが、クマは木の幹を引っ掻いた後をよく見ますね。シカかな?というのもときどき見ます。そんなことを考えると、なんとなくぞっとしますね。
ケモノの跡をついていくと楽に登れることがあるのも、事実ですね。
雪のある山道はこんなところにも楽しみがあります。
by asa (2011-01-13 11:29)
猪のほうが熊よりこわいと聞いた事がありますが、本当のところは同なんでしょうね。
一枚目の写真が良いですね。
by 山子路爺 (2011-01-13 11:53)
≫ 山子路爺さん
私にはどちらも怖いです。イノシシと出会ってけがをする人は結構いますね。
by asa (2011-01-13 13:40)
静かに雪の中を歩くことが出来ましたね♪
by よしころん (2011-01-14 07:34)
≫よしころんさん
最近は近くの低山ばかりです。
by asa (2011-01-17 18:47)