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少年の日の夏の記憶~四季・彩時記 [四季・彩時記]

少年の日の夏の記憶~四季・彩時記

 

 門柱横に植えたハナミズキに早朝、セミが一匹とまっていた。そういえば2、3日前、近くの植え込みにセミの抜け殻があった。あの抜け殻の持ち主が、このセミだろうか。カメラを持ち出し、そっと撮影した。羽根が透明なクマゼミである。まだ小さい。セミになったばかりであろう。

 クマゼミといえば、巨木にとまって大きな声でなく。そんな記憶がある。めったに網で捕獲できなかった。第一、網が届かなかった。とれるのはアブラゼミかミンミンゼミか。たまにクマゼミが手に入ると大手柄をあげた気分だった。そのクマゼミが目の前の、手に届きそうなところにいる。とまっているのは2年ほど前に植えた、高さ2㍍ほどの小さな木である。静かにシャッターを押した。

 日が高くなり、あのセミはまだいるだろうか、と確かめに行ったが、さすがにいなかった。ひょっとしてこの木に戻ってくるのでは、と根拠のない期待を抱いて翌朝も見に行ったが、いなかった。

 少年の日の夏の記憶を連れて門柱のわきにとまっていたあのセミ、どこへ行ったんでしょうね。


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