中国山地幻視行~三倉岳・私にとっての「原器」 [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~三倉岳・私にとっての「原器」
メートル原器というのがある。白金とイリジウムの合金でつくられた物差しが摂氏零度の状態にある時、一定の目盛の間隔を1㍍と称すると、どこかで習った記憶がある。
山を登るとき、私の「メートル原器」とも言うべき存在が、この三倉岳である。標高702㍍で高くはないが、登山口から石段の急登が続く。名の通り三つのピークがあるが、最近は東岳はパスすることが多い。それで、中岳まで約1時間。さらに西岳まで15~20分。ただし、中岳~西岳は大半がクサリ場だ。
この山を登った時のシンドさ加減で、その時の体調が分かる。つまり、私にとっての「原器」というわけだ。
9月23日、この山に登った。時間はかかったが、予想外にすいすい登れた(気がする)。駐車場から30分ほどでついたベンチで汗をふき、9合目でひと休み。その9合目、中岳と東岳の分かれに男性が一人。「どうも」と声をかけると「きょうは人が少ないねえ」。それで気が付いた。きょうは祝日である。毎日が休日に身には、実感がないのだが。たしかに、休日の割に人は少ない。…と思っていたら家族連れ。小さな子が駆けあがってきた。
中岳の岩の上には、若い男女3人連れの先客。一人の足元は街仕様のブーツ。この山は岩山なので、なかなかそれでは厳しいよ、と思いつつ、早々と西岳へ向かう。
西岳。ここまで来れば、さすがにグループ登山者が多い。ちょうど昼飯時である。岩のてっぺんに腰をかけ、はるかに見下ろす水田は黄金いろに輝いていた。
ところで、今でもメートル原器は使われているのか。気になってネットで調べてみる。1960年に国際的な総会で使わないことを決めたらしい。以後は光が一定の時間に届く距離を「1㍍」と称するらしい。そりゃ、そうだな。
西岳から。眼下の水田は黄金いろ |
中岳から望む西岳の岸壁。鎖はここから右手の岩溝にある |
右が中岳、左が西岳 |
登山口付近で。ツルリンドウかな? |
体調を推し量る山ですね。
そう云うつもりはないですが、1年の始めは大体大山(丹沢の)からですね。ブラブラ歩いて1時間ちょっと、奥の院に登山の安全とお天気を祈願して来ます。
by 山子路爺 (2014-09-28 10:43)
≫山子路爺 さん
東京にいたころは、大山もずいぶん登りました。いま、年の初めに登る山と言えば、私には宮島の弥山ですね。
by asa (2014-09-28 12:06)