中国山地幻視行~空があやしくなる前に・深入山 [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~空があやしくなる前に・深入山
深入山(1153㍍)は、山頂までの山肌に草原が広がり、巨木が少ない。だからこの季節になると、一面白銀で覆われる。まだ見ぬヨーロッパ・アルプスのモンブランも、きっとこんなたたずまいなんだろうなあ、と思いながら毎年、この季節に登る。そうなのだ。わたしにとっての、モンブランである。
2月28日、久しぶりに時間が空いたので、さてどこへ行くか。予報ではきょうの夕方、早ければ午後から天候が崩れるという。速攻で登れ、雪山が堪能できるあの山へ行こう。深入山の駐車場に車を置き、山を見上げる。雪はたっぷりある。スノーシューをつけて、歩きはじめる。雪は足元でがりがりと音を立てる。雪面は凍っている。スノーシューなんていらなかったな。アイゼンの方が効率的だ。だが履き替えるのも面倒。そのまま頂上へ向かった。曇り。やや風がある。しばらく行くと夫婦連れ。駐車場で言葉を交わし、こちらが足元を固めているうちに登りはじめていた。二人とも、アイゼンをつけている最中だった。「スノーシューですか」「いや、アイゼンの方が登りやすいですね」「そう思って、いま付けました」。しかし、皮肉なものである。頂上に近づくに従って、雪は柔らかくなった。二人がアイゼンをつけたあたりから、スノーシューが威力を発揮した。
山頂は吹きさらしで、雪はほとんどなかった。四方を見渡す。聖湖は凍って、白く雪が降り積もっていた。付近の木々は、雪の花を咲かせていた。頂上直下のあずまや風山小屋に向かう。まだ10時半だ。コーヒーを飲み、チョコレートをかじってそのまま頂上経由で下山する。飯を食うには早いし、寒すぎる。頂上には 一眼レフを首から下げた男性一人と、スノーボードを担いで上がった男女。これから滑って降りるという。下山にかかったころ、登ってきた男性が一人。足元は、アイゼンに付け替えた。雪質はともかく、下山はこのほうが楽である。かかとでステップを刻みながら、のんびり下った。背後からスノーボーダーが滑走してきた。とっさにカメラを構えたが、ぶれてしまった。腕が悪いのです。すみません。
7合目あたり |
聖湖は氷結している |
寒風がつくったアイスキャンデー |
頂上を振り返る |
正面に恐羅漢のスキー場 |
正面に臥竜山 |
太陽がおぼろになり、天候が崩れる予感 |
スノーボーダー |
寒さが伝わって来ますね^^
雪景色・・・大好きですが
最近は温泉派になりつつあります(笑)
by すずらん (2012-02-28 22:33)
一面の雪で楽しそうですね。 中途半端な雪だと、軽アイゼンかワカン・スノーシューか悩みますねぇ。 慣れればどちらもツボ足で十分ですが。
by おど (2012-02-29 22:37)
雪の山……素晴らしい。
ボードは出来ないし、スキーもオフピステは自信が無い。
やっぱり私もアイゼンの選択でしょうね。
by 山子路爺 (2012-03-04 11:46)
≫すずらんさん
私も、そろそろ考えたほうが…。いやいやもう少し。
≫おどさん
この日は雪が堅かったのでアイゼンですね。
≫山子路爺さん
この山はもともとスキー場でしたが、今は廃業しています。残念ですね。
by asa (2012-03-04 16:44)
寒そうだけど、雪山と雪の木々。素晴らしい眺めですね。
by Jetstream777 (2012-03-06 21:42)
≫Jetstream777さん
風除けがないので、とても寒いのです。実は頂上は吹きさらしでほとんど雪はありませんでした。頂上の写真がないのはそのためです。
by asa (2012-03-06 22:51)