中国山地幻視行~安蔵寺山・分け入っても分け入っても [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~安蔵寺山・分け入っても分け入っても
5月22日(土)・安蔵寺山(1263㍍)=島根県吉賀町
広島・山口県境に近い島根の最高峰・安蔵寺山に登った。いくつかコースがあるのだが、今回は益田市(旧匹見町)側ではなく吉賀町(旧六日市町)の側から登った。ここにもいくつかのコースがあり、津和野町(旧日原町)に近い登山口である。まったく、平成の大合併によって多くの町名が消滅し、位置関係を説明するのに不便が生じて困る。カッコ内で表した町名はいずれも、今はない。分からない向きは地図を広げていただきたい。
細い山道はますます細くなり、砂利道になる。車の轍跡が深くなる。心細くなったころ立派な駐車場が現れる。完全舗装、水洗トイレもある。登山道の案内板も新しい。薄紫のキリの花が美しい。
登山口に入る。谷あいを進むと急登にかかる。20分ほどだろうか、峠に出る。後で振り返ると、実は急登といえるものはここだけだった。800㍍弱の登山口から山頂まで、標高差は約500㍍。しかし距離は5キロ弱ある。わずかなピークをいくつも越えながら、じわじわと登っていく。そんなコースの山である。懐の深い山、とも言える。大半はほぼ平らな道である。
しかし、この山の魅力はそれだけにとどまらない。西中国山地の西の端。ブナとミズナラの巨木が原生的な林相を形作っている。いま、新緑の季節。山歩きにはぴったりの地形なのだ。
山名は、想像がつく通り寺の名前からきている。深く分け入った頂の北の鞍部にあったという。豊かな水があり、密教修験場であったと伝わる。大規模な山崩れで押し流され、今は「寺屋敷跡」の地名が残るのみである。ササの葉で覆われたその地には花を付ける前のコバイケイソウが群生していた。
登山口から2時間余りでたどりついた頂からは山口の山、広島の山が望めた。はるかに石鎚も見えるらしいのだが、この日はかすんでいた。吹き始めた風が雨の予感を含んでいた。来た道を急いで引き返した。
新緑にキリの花が映える |
島根一のミズナラの巨木。樹齢600年、高さ30㍍、幹回り4.88㍍という |
山頂から。正面左のとがった山が広島県の鬼が城山。その左に石鎚山が見えるという。正面右の山塊は山口県の小五郎山 |
寺屋敷跡。花をつける前のコバイケイソウが群生していた |
巨木の間を縫う登山道 |
足元にも新緑 |
4.7㌔のロングコース(登山口の案内板) |
長い道のりの登山ご苦労様です。 緩やかな登りのコースは、歩いていて楽しくなるので好きですね。(嫌いな人が多そうですが・・・)
by おど (2010-05-23 19:13)
たしかに、だらだら登りは嫌いな人が多いかも…
今回は新緑がきれいだったので救われましたね。
by asa (2010-05-24 08:23)
新緑の登山道は本当に気持ちがいいですね♪
だらだら登り、私は結構好きかも ^^v
一番苦手なのは、急な下りデス ><
by よしころん (2010-05-24 16:28)
≫ よしころん さん
新緑はきれいでした。
島根県から四国の山が見えたら感激ものでしたが、この日はダメでした。
by asa (2010-05-24 17:18)
大木が見事ですね。
それにしてもここから石鎚山まで見えるんですか。
それは見る価値ありですね。
春はなかなか遠い山が綺麗に見えませんね。
by KOMKOM (2010-05-24 22:13)
≫ KOMKOM さん
見通しのいい時期に、ぜひ石鎚を見てみたいものです。
by asa (2010-05-24 23:28)
おはようございます。
新緑がきれいです。
私も石鎚登ってみたいです☆
by hayazou2002 (2010-05-25 07:27)
お早うございます。もう登山を楽しむことはないと思うので、素晴らしい景色に感動です。キリの花って綺麗ですね〜 (^。^)
by yakko (2010-05-25 08:40)
おはようございます^^
良いお山ですね~ 場所は地図で確認しました。
こう言う山歩き好きですね~ 少々長くても気持ちよい緑に囲まれて~
山頂からは遠くが見渡せる。思っただけでも楽しいですね~^^v
by mimimomo (2010-05-25 09:08)
≫ hayazou2002 さん
石鎚、ぜひ登ってみてください。いい山です。
≫ yakko さん
楽しんでいただければ幸いです。キリの花は上品な紫ですね。
≫ mimimomo さん
この山から3県の山が見渡せます。四国も見えたら4県ですか。
by asa (2010-05-25 09:34)
合併も良し悪しですね。懐かしい地名が消えていくのは
何となくさびしい気がします。
足腰が弱くなったので山登りはしていません。
by ばん (2010-05-25 11:13)
こんにちは、足腰の悪い、しかも老人が行けない素晴らしい
風景を見せていただき感謝です、ブログのおかげです。
ご訪問&ナイス有難う、此れからも宜しく願います。
by 吉之輔 (2010-05-25 13:42)
≫ ばん さん
まったくです。愛着のある地名がなくなり、市名では見当がつきません。
≫ 吉之輔 さん
楽しんでいただければ幸いです。
by asa (2010-05-25 15:27)
案内板をアップするのは、良いアイデアですね。。。
asaさんの足取りが良く分かりますね♪
Goodですね(*^^)v
ロングコース・お疲れさまでした^^
by すずらん (2010-05-26 00:21)
以前食べられる山菜を特集している時にバイケイソウとコバイケイソウの
見分け方をやっていたのを思い出しました。。。が、どっちが毒を持って
いて、どっちがどういう葉脈だったか忘れてしまった(^^;)
by ken_trekking (2010-05-26 01:45)
≫ すずらん さん
ごらんのようにきれいな案内板だったので載せました。
≫ ken_trekking さん
書きませんでしたが、コバイケイソウの群落の近くに「毒草なので持って帰らないでください」と看板が出ていました。
by asa (2010-05-26 07:35)
こんばんは。^^
>島根一のミズナラの巨木
すごいですね。^^ 樹齢600年ですか……。
by kaika-t (2010-05-26 20:18)
落葉樹に林は気持ちがいいですネ。
癒し効果抜群では。
by 山子路爺 (2010-05-27 23:57)
この紫の花は「キリの花」というのですね。
以前見かけてから氣になっていました。
ミズナラの巨木もすごい・・・
まるで森の香りや湿度が感じられそうな
活き活きとした写真です。
by noriquo (2010-05-28 00:25)
≫by kaika-t さん
ここはミズナラだけでなくブナも杉も巨木があります。自然の森でいいところです。
≫ 山子路爺さん
まさに森林浴の道ですね。
≫ noriquo さん
カタカナで書きましたけど「桐」の花です。
by asa (2010-05-28 07:16)