中国山地幻視行～４か月ぶりの山・深入山：風と歩く：SSブログ

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中国山地幻視行～４か月ぶりの山・深入山　[中国山地幻視行] [編集]

中国山地幻視行～４か月ぶりの山・深入山

　吹く風が秋のような気がして９月15日、芸北に向かった。深入山、1153㍍。知人の便りでは、もう秋の花が咲いているという。昨年、この山でマツムシソウを見たのはいつだったか、調べてみると９月11日だった。うかうかしているうちに、もう1年以上が過ぎていたのである。

　南登山口に車を置き、「マムシ出没」と書いた看板を横目に登り始める。標高1000㍍のあたりで、集中的にキキョウが咲いている。しばらく撮影タイムとする。幾組かの登山者とすれ違う。

　頂上のすぐ下、東登山口と合流するあたりでマツムシソウと出会う。数は少ない。山頂では、ふた組のグループが早い昼食を楽しんでいた。その他にも、首からカメラを下げた人やら、水筒だけの軽装の人やら。ここから北側の避難小屋までの登山道のそばに、マツムシソウの群生があるはず。

　昨年より、やや少ない感じだが、薄紫の小さな花は並んで咲いていた。ぶらぶらと写真を撮りながら、避難小屋へ。さて、とザックを開けていると、「あっ」と頭上から声。見上げると、かつて会社の同僚だった二人が立っていた。どちらともなく「よく会うね」。いつだったか、この二人とは恐羅漢の山頂でも顔を合わせたことがある。

　下山は西寄りの林道コース。林を抜ける風は、さすがにひんやりしていた。季節がめぐるのは早い。それもそのはずだ。４か月ぶりの山なのだから。