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中国山地幻視行~遠い記憶・琴引山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~遠い記憶・琴引山


 あれはいつの日だっただろう。県境を越えて島根・頓原の琴引山(1013㍍)に登ったのは。おそらくは数十年ぶりに、その山に登った。

 山麓にはスキー場がある。まず、ゲレンデを登る。しばらくして、林間の登山口が見つかる。あとはジグザグに、スギ林を越えブナ林を行く。風はなく、思いのほか暑い。1時間ほど辛抱すると、岩屋に挟まれた古い祠にたどり着く。ここから10分足らずで山頂に出る。周囲には何もない。あるのは360度の展望と、頭上の入道雲。じりじりと照りつける日差し。

 北方を眺めると、大きな山が二つ。西にあるのは三瓶山。ぼこっと突き出した形が存在感を発揮する。東にあるのは大万木山。「おおよろぎやま」と読む。かたちは鈍角だが、懐の深そうな大きな山だ。それにしても、以前はもっと楽に登った記憶がある。時がたてば、体力も落ちる。

 下山の途中、祠の下に神社の由来を書いた看板を見つけた。もともとは「琴弾山」と書いたらしい。その名の通り、出雲国風土記によれば、大国主命がこの山で琴を弾き、国づくり構想を練ったとある。風雅だが、そうした神話が生まれるのも、この遥かな眺望がなせる技であろう。

 
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入道雲が待っていた

 
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大万木山

 
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三瓶山

 
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ここを抜けると、山頂まですぐ


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コメント 2

山子路爺

夏雲かぁ。
…………

by 山子路爺 (2013-07-25 00:20) 

asa

≫山子路爺 さん
夏雲ですねえ。でも1週間持ちませんでした。
by asa (2013-08-01 17:34) 

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