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中国山地幻視行~錦秋を歩く・吉和冠 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~錦秋を歩く・吉和冠


 今年の紅葉は不出来だと言われている。秋になって気温がぐっと下がらなかったのが原因らしい。中国山地を見ても、鮮やかさがいま一つ足りない。そんな中で、性懲りもなく錦秋を求めて歩いてみた。

 11月3日、広島・山口県境の松の木峠から吉和冠(1339㍍)へ。吉和冠の山頂付近は非対照のかたちをなしていて、普通は急斜面の方から登る。しんどいが、その代わりに距離が短いからだ。峠から入る道は、斜面が緩いが距離が長い。しかしその分、紅葉の季節は楽しめる。

 標高776㍍の峠から林間の道を、ほぼ県境沿いに歩くと左手に、この地方では珍しいカラマツ林がある。期待していたのだが、やや早かったか葉は黄金色ではなかった。それでも少し歩くと、黄葉と紅葉が絶妙のバランスで道を彩る。ルートはT字型で、山口県の最高峰、寂地山へ向かう道を右に折れる。このあたりまでくると緩い登りで、登山口付近のアップダウンはない。ササやぶを抜け、杉林のやや急登を越えると、山頂である。付近のブナ林はすっかり落葉し、冬へ向けた身支度をしていた。

 帰途は潮原温泉への道を下った。途中でクルソン岩に寄ってみた。岩の上からは冠山の名前の由来である山のかたちがくっきりと見え、広がる裾野は見事に秋の色をしていた。

 
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峠から少し入ると、黄金いろの道が続く 

 
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絶妙な、配色のバランス


 
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クルソン岩から吉和冠の山頂を望む


 
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すそ野を彩る紅葉と黄葉


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コメント 7

山子路爺

少し風のある日に雑木林を歩くと、ハラハラと舞う落ち葉に感動することがあります。写真を見ながらそんな事を思いました。地元の山や岡もそういう季節が近づきました。
by 山子路爺 (2011-11-04 22:16) 

ken_trekking

みなさんきれいな紅葉を楽しまれてますね!
今年はやはり不作らしく、丹沢も枯れています。
とはいえ、少しでも見たいので、目当ての木を
目指して、今小田急線の中ですが(^-^;

by ken_trekking (2011-11-05 07:15) 

asa

≫山子路爺さん
一陣の風が吹いて落ち葉が舞う。それを踏みしめるとかすかな音がする…。今の季節の山歩きのだいご味かもしれません。

≫ken_trekkingさん
丹沢の紅葉、報告を楽しみにしています。

by asa (2011-11-05 08:14) 

よしころん

私は今年の紅葉は逃してしまったようです・・・
by よしころん (2011-11-05 18:58) 

asa

≫それは残念ことでしたね。でも、心ははや雪山?
by asa (2011-11-06 22:12) 

おど

山腹を染める紅葉が綺麗ですね。 岩場から見える山頂などの景色も疲れを忘れられそうです。
by おど (2011-11-09 21:33) 

asa

≫おどさん
実は、この岩場には何度も足を運んでいましたが、うかつなことにこのアングルは見逃していました。今回の新発見でした。
by asa (2011-11-09 21:55) 

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