中国山地幻視行~大山・冬景色の向うに半島が見える [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~大山・冬景色の向うに半島が見える |
枯れ葉が舞う下山キャンプ場にテントを張った。このころになると冷気が下から襲ってくる。地面に雪がないだけましだ。見上げると上弦の月。雲はない。夜明け前、何かが動く気配がする。低く「シャー」と声?がする。動物だろうか。分からぬままうとうととして、時計を見ると6時だった。あたりはまだ真っ暗だ。
24日午前7時すぎ、テントを出た。雲が垂れこめる。時折、青空がのぞく。微妙な天気だ。気温は低い。登山口(標高800㍍)で10度を切っている。3合目まで上がると、雪が山道を隠し始めた。その雪が凍っている。靴底が滑る。少し考えてアイゼンを付けた。避難小屋のある6合目まで一気に登る。北壁が雪で覆われているが、真っ白と言うほどではない。周辺には赤い実や黄葉。わずかに秋の痕跡を残していた。
ここから先は本格的な雪道だ。積雪は10㌢ほどだろうか。風が強い。見下ろすと島根半島。弓ヶ浜も中海も、これほどくっきりと見えた記憶がない。強風と寒気が一段と強まる。8合目を過ぎて、木道わきのロープの支柱にはエビのしっぽがこびりついている。
頂上まで3時間弱。意外にかかってしまった。気温5度。小屋には4、5人のグループと単独登山者が2、3人。屋内でも吐く息が白くなる。頂上付近、積雪は足が埋まるほどではない。縦走路も、ところどころ雪がこびりつき、まだら模様。1時間ほどで下山した。はるかに弓ヶ浜の弧を見て、空中の回廊を歩く気分だった。
キャンプ場(40分)3合目(50分)6合目(70分)頂上小屋(120分)キャンプ場
★歩行時間には撮影時間が含まれています。
伯耆富士と呼ばれる大山の夕景 |
6合目避難小屋前で。日本海の海岸線が見える |
7合目の夏道 |
大山の頂上小屋。島根半島がはるかに見える |
頂上付近の縦走路はこんな感じだ |
空中の回廊を行く気分 |
雪をかぶった北壁 |
2009-11-25 13:47
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コメント(5)
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雪をかぶった北壁、美しいです♪
大山の麓に伯父の別荘があるので、毎年夏に訪れますが冬の大山は見たことがありません。
厳しい冬山の様相ですね。
by よしころん (2009-11-25 19:34)
よしころんさん
ぜひぜひ冬の大山にいらっしゃってください
大山は冬が一番です
頂上小屋が屋根まで雪で埋まってしまいます。
by asa (2009-11-25 22:20)
まるで富士山のようなシルエットにビックリしました。
by nstyle (2009-11-27 14:30)
一緒に登ったときを思い出します。
「雪をかぶった北壁」には目を奪われますね。
by tomo (2009-12-03 02:04)
tomoさん、久しぶり
by asa (2009-12-03 07:20)