中国山地幻視行~大峰山・今冬初の雪山ならず [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~大峰山・今冬初の雪山ならず
異常な暖冬続きだったが、ようやく日本海側には今冬一番の寒気団が来たらしい。中国山地の冬景色はどんなものか、大峰山から眺めることにした。
2月7日。旧玖島小のグラウンド跡に車を置き、別荘団地を横目に舗装道路を登った。人はいなかった。杉林に入り、落葉の積もった急登を越えて最初のベンチへ。ここから、ようやく目当ての雪道が現れた。日陰にうっすら残る程度の雪であった。やがて日の当たる尾根道に出ると、溶けてしまっていた。
山頂付近にも雪はなかった。はるか北西の中国山地に目をやると、スキー場のゲレンデが白く光っていた。恐羅漢である。目を凝らすとコース上部に雪はなく、とてもスキーができる状態でないと思われた。
雪上を想定して今冬初めて持ってきたガソリンコンロに火をつけた。バーナーを少量のガソリンで温めた後、バルブを調節して高圧で噴出させる。炎がオレンジ色から青色に変わる。手間はかかるが、低温の環境ではガスより信頼できる(最近は低温でも燃焼するガスも登場しているが)。そしてなにより、ガスボンベより騒音がけたたましい。一人キャンプや誰もいない山頂などでは、このけたたましさがありがたいのだが。