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中国山地幻視行~夏の余韻・大峰山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~夏の余韻・大峰山

 

 運転席から路傍に目をやった。赤い色が連なっていた。彼岸花だ。別名曼珠沙華。もうそんな季節なのだ。

 9月25日、大峰山(1050㍍)。残暑続きの日々も、ようやく終わりを告げようとしていた。気のせいか風も秋の気配を伝えていた。

 しかし、それもつかの間、車を置いて歩き出すと、とたんに汗が噴き出した。今年は紅葉が遅いらしい、とどこかのテレビ局の気象予報士が言っていたのを思い出した。

 山頂の大岩の上に立つ。遠望は、最近ではきく方だろう。広島湾、芸北の山々、山口県の山並みが見える。見上げた空に一筋の飛行機雲。それと交差して漂う雲は秋らしい風情なのに、降り注ぐ日差しだけが夏の余韻のような熱を帯びていた。

 

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登山道に陽が注ぐ

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山頂に着いた

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広島湾を望む。手前の山頂に開発の跡

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アップにしてみる。レジャー施設か、別荘の宅地か。罪なことをする

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岩国方面を望む

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見上げた空に飛行機雲

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路傍の彼岸花

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彼岸花と大峰山(中央やや左、稜線の飛び出したところが山頂)

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コスモスも今が盛り


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中国山地幻視行~深入山・秋の色の風が吹く [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~深入山・秋の色の風が吹く

 

 思いもかけず、山には秋の風が吹いていた。

 913日、深入山。好天に誘われ向かった。空は青く晴れ上がり、風は涼やかだった。秋の訪れを告げるように、尾根にはキキョウが咲き誇っていた。紫の花に誘われて尾根道を登った。堪能したころ、目の端に赤い花が飛び込んできた。ナデシコだった。これほどの赤いナデシコは、この辺で見かけたことがなかった(後でネットで調べると、珍しくはないようだ)。

 山頂にはどこかの中学生らしき集団が先着していてにぎやかだった。それもつかの間、あっという間に下山していった。静かになった頂で、昼食とした。

 山頂直下にはマツムシソウの群落がある。目当てのものを見つけカメラに収めていると、背後から「なんという花ですか」と声がした。「マツムシソウです」と答えると「これがそうですか」。しばらくマツムシソウ談議に花が咲いた。下山は林間コースをとった。風が心地よかった。まぎれもない、秋だ。



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いつものように南登山口から登った

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揺れる薄の向こうに恐羅漢山が望めた

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深入山の山頂広場

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なだらかな山容だ

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キキョウ

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赤いナデシコ

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こちらは、よく見かけるナデシコ

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マツムシソウ

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中国山地幻視行~道後山・サワギキョウは咲いていた [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~道後山・サワギキョウは咲いていた

 

 サワギキョウ。キキョウと名はついていても、姿かたちは普通のキキョウと全く違う。風にそよぐような細い花弁で、どちらかといえば楚々としたたたずまい。しかし、その印象を裏切るかのように毒草だという。

 サワギキョウを見に9月3日、道後山に登った。昨年は9月中旬に訪れ、開花は終わっていた。一昨年は9月初め、幸いにも見ることができた。さて今年は…。

 このところ秋雨前線の停滞で不安定な天候が続く。事実、予報も雨、晴れ、曇りと落ち着かなかった。そんな空模様を気にしながらの山行だった。

 隣接する岩樋山(1271㍍)の頂に着いたころ、天候への懸念は杞憂と知った。空は見事に晴れていた。しかし、ガスのため遠望はきかず、大山も見ることはできなかった。とりあえず、そちらの期待は次回としよう。

 岩樋山から緩やかなアップダウンののち、お椀をひっくり返したような道後山(1269㍍)の山頂。そこから緩い下りを経て大池に着く。そのそば、ふわふわと苔むす湿地の中にサワギキョウの群生地がある。通りがかりの人に聞くと、今年は全体に野の花の開花は早めだという。したがってサワギキョウも終わりが近いという。天候次第で1週延ばそうかと思っていた山行、決行してよかったとつくづく思った。


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道後山へ最後の登り

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道後山山頂直下の大池

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正面は岩樋山

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月見が丘駐車場横のマツムシソウ

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ギンリョウソウ

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フウロ

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岩樋山の山頂にもマツムシソウ

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名残のナデシコ

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ウツボグサ

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サワギキョウ

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