中国山地幻視行~恐羅漢山・忘れ物を取りに [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~恐羅漢山・忘れ物を取りに
ゲレンデの横を登っていくと、小さな羽虫がまとわりついた。もうそんな季節なのだ。こんなことなら携帯用の蚊取り線香を持ってくるんだったと悔やんだ。羽音に交じって下の方からエンジン音が追っかけてきた。かなりの急坂である。普通の車ではない、キャタピラ式の雪上車のようなものに数人が乗り、追い越していった。シーズンオフに何やら工事をするための、事前の調査らしきものか。多くは共通の制服を着ていた。
ゲレンデを登り終え、休憩とした。太陽光がまぶしい。暑い。汗をぬぐい、一息ついたのち林間に入ると風が涼しくなった。その代わり、羽虫の量が増した。
6月5日、恐羅漢山(1346㍍)。4月に予期せぬ雪で撤退、忘れ物を取りに来た気分で登った。季節は巡って緑が深かった。山頂には一人、男性がいた。大きな塊を切っているところだった。よく見るとカツオのたたきだった。近くに座り、こちらも昼食とした。コンビニで買った握り飯にカップヌードル。グルメ風の先方と違って、究極のインスタント飯である。握り飯をほおばると「どうぞ」とカツオのたたきを差し出された。固辞したが再び差し出され、一切れ味見をした。うまかった。
下りは夏焼峠を回った。深い緑を楽しみたかった。ゲレンデには小さな黄色い花が咲き乱れていた。一見タンポポだが、時期は過ぎている。ニガナにしては花弁が多い。オグルマとは葉の形が違う。外来種でブタナというのがあるそうで、時期的には合っている。なんだろうか。
2020-06-06 15:52
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コメント(2)
黄色い花はタンポポでやしたか。
これだけたくさん咲いていると壮観でやすね。
by ぼんぼちぼちぼち (2020-06-14 11:39)
≫ぼんぼちぼちぼちさん
タンポポか、それとも外来種か、いまだ謎です。
スキー場ゲレンデの、雪が消えた後に咲いた黄色の花の大群は、確かに壮観でした。
by asa (2020-06-15 14:48)