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中国山地幻視行~三倉岳・自宅軟禁の日常を逃れて [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~三倉岳・自宅軟禁の日常を逃れて

 

 カミュの「ペスト」を読んでいる。この小説に接するのは、ほぼ半世紀ぶりである。一貫してあるのは、我々は流刑の民であり、追放された人間ではないか、というイメージである。それは今、我々が置かれた状況に酷似する。「Stay Home」と横文字で書けばそれらしくもあるが、日本語でいえば「自宅軟禁」である。この日常に風穴を開けたい。どうすればいいか。

 近くの山に登ることである。

 4月22日の晴れた一日、三倉岳(702㍍)に登った。気温は15度前後、風はやや強く冷たかった。前回、2月に登った時は三つのピーク周回コースを行ったが、今回は最も高い夕陽岳往復とした(注:三角点は別にある)。ひたすら登ってひたすら下ったのである。駐車場にはそこそこ車があったが、幸い(というべきか…)、山道では人に出会わなかった。ヤマツツジが清楚に咲いていた。

 夕陽岳の頂上からは、遠方がよく見えた。広島湾がうっすらとだが望めたのには驚いた。滅多にないことだった。最近のコロナ禍で工場の稼働率が下がり、排煙が減っているせいか。それとも、やや強い北風のせいか。周囲の山々も平素よりくっきりとしているふうだった。

 

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4合目小屋を過ぎた

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5合目にある巨岩。いつも下山の際によじ登り、周囲の景観を眺める

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ヤマツツジⅠ

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ヤマツツジⅡ

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ヤマツツジⅢ

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9合目の分岐を右へ

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広島湾が見えた

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栗谷の集落。夕陽岳から

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大峰山もくっきり

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先日登った羅漢山。山頂のレーダー塔も見える

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5合目の巨岩から振り返ってみた三倉岳。左のピークが夕陽岳

 


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