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中国山地幻視行~恐羅漢・季節外れ一面の雪 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~恐羅漢・季節外れ一面の雪

 

 2、3日前、中国山地で季節外れの雪が降ったとテレビが伝えていた。タカをくくっていた。4月も中旬、このところ日中の気温は20度を超している。まさか、と思っていた。

 4月16日、島根県境の恐羅漢山(1346㍍)。スキー場のゲレンデは一面、雪で覆われていた。それほど古くない足跡のラインが一本。予想外のことで、アイゼンは持ち合わせていなかった。スノーシュ―はまるで頭になかった。それでも、ここまで来たのだからと歩き始めた。先行者の足跡を追うが、スリップする。雪は足首を完全に隠すほどの深さだった。

 ゲレンデ上部まで行くと、草原が現れた。陽に照らされ、雪が融けたのだろう。腰を下ろし一息ついていると、スノーボードを担いだ男性が登ってきた。どこまで行きますか、と声をかけたら、ゲレンデが切れるところまで、と返ってきた。そのうち、ボードで快適そうに下っていった。それを見ていると、すっかり登る気が失せた。ゲレンデを過ぎて林に入ればもっと雪に難儀するだろう、と自分に言い聞かせて下ることにした。一面の青空も、下山を促す方に加担しているようだった。そんなにあくせくしないでのんびりしたら、と言っているようだった。

 そんなわけで、この日の山行は1時間ほどで終わった。帰途の山里の桜がきれいだった。



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ゲレンデは一面の雪。先行者の足跡を追う

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スノーボードを担いだ男性が登っていった

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ゲレンデを見下ろす。左端の雪山は深入山

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桜がきれいだった。この辺の山里では、まだ見ごろである

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