中国山地幻視行～花盛りの稜線・岩樋山から道後山へ（上）

中国山地幻視行～花盛りの稜線・岩樋山から道後山へ（上）

 

　駐車場脇の草むらに小さな花が群生していた。のぞきこむと、ウメバチソウだった。季節は過ぎたと期待していなかったが、思わぬ出迎えに驚いた。視線を上げると、薄紫の何かが広がっていた。マツムシソウの群落だった。これこそ、もうとっくに終わったと思っていた。

　岩樋山の頂上まで1時間足らずである。山頂の手前あたりから、花々の競演が始まった。フウロ、ヤマラッキョウ、リンドウ、トリカブト。そしてウメバチソウ、マツムシソウ。これらの花に囲まれて、岩樋山から道後山へと雲上の稜線歩きだ。秋である。空は高い。鼻歌の一つも、出ようというものだ。彼方に視線を向けた。前回、よく見えた大山は、霞んで見えなかった。

　道後山のだだっ広い山頂で昼食とした。北ア山行で準備した非常食を処分した。頂上下にある大池（なんともそっけない名前だ）に向かった。昨年見たサワギキョウに会いたかったが、すでに開花期は過ぎていた。

　下山中、あずまや風の休憩所で一息。団体客らしい一行に出会った。聞かれるまま花の開花状況を報告。駐車場に戻ると、愛媛ナンバーの小型バスが止まっていた。これに乗ってきたグループらしい。愛媛からわざわざ道後山の花を見に来たとすれば、ご苦労なことだ。

　９月19日、天気にも花にも恵まれた、充実の山行だった。

岩樋山から中国山地の山々を望む。大山は霞んでいた

岩樋山～道後山の中間にあるピーク

道後山の山頂

道後山の頂上は岩樋山より２㍍低い

道後山の山頂直下にある大池。サワギキョウは時期を過ぎていた

タグ：道後山 岩樋山 中国山地

コメント 2

最近は天気がよくないなか、晴天に恵まれていい歩きが出来ましたね。!(^^)!　北ア幻視行まとめて拝見しました。鏡平～双六の稜線は晴れれば素晴らしいですね。今年の夏は新穂高からの縦走をもくろみましたが、天気と体調で空振りとないました。
by Jetstream (2018-09-23 22:18) 

≫ Jetstreamさん
鏡平～双六は、天候が良かったのは2日、いや1日半のことでした。幸運といえば幸運でした。
by asa (2018-09-23 23:40)