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中国山地幻視行~残雪のころは過ぎて・恐羅漢山 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~残雪のころは過ぎて・恐羅漢山


 目の前で、木の枝がバサッとはねた。融雪によって、埋もれた枝が雪の重量から解き放たれた瞬間だった。頂上まであと少し。8合目あたりだろうか。
 3月26日、恐羅漢山。ゲレンデにほとんど雪はなかった。辛うじてコース最上部に、申し訳程度の塊があるだけだった。気温は20度を超している。風はない。
 昨年、残雪のころこの山に登ったのは3月28日。今年はそれより2日早い。それなのに、この雪のなさはどうしたことだろう。
 それでもゲレンデを抜け、ブッシュに入るころ、春の腐った雪が行く手を阻み始めた。そして、冒頭の光景である。立ち止まり、カンジキをつける。なくても歩けそうだが、木の根周りの雪下の空洞が怖い。カンジキで心置きなく歩くほうが楽だ。
 そうしているうち、頂上直下の雪原に出た。日差しがきついが、気持ちよい。快調に、そしてまっすぐに山頂を目指す。それにしても、先行者の踏み跡がないのはどうしたことだろう。この暖冬、最近雪が降ったという記憶もない。しばらく誰も歩いていないのだろうか。
 山頂周辺にはそれなりに雪があったが、山頂の標識周りは地面が露出していた。大岩に上がり、周囲の山を見渡す。雪のない、春の山が並んでいる。日本海の方向には風力発電の羽根が山並みに数本。江津か浜田あたりらしいが、特定はできなかった。

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ゲレンデの上部にわずかな雪が

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山頂まであと少し

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中央左が臥龍、右が深入山

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臥龍山

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深入山

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山上に並ぶ風力発電機

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山上に雪はなかった

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ゲレンデ最上部から見下ろす

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昨年3月28日の恐羅漢山


 

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