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中国山地幻視行~吉和冠・山は秋色を深めて [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~吉和冠・山は秋色を深めて

 沖縄への短い旅を終え、帰ってみれば確実に季節の歯車は回っていた。摩文仁の丘から眺めた遥かな太平洋はいまだ夏の色だったが、西中国山地は秋の色を深めていた。
 1021日、吉和冠。快晴。沢にかかる鉄製の橋を渡る。何度ここを通っただろうか。木製の橋なら風情もあろう。しかし、この一帯は冬には腰までの雪に覆われる。この橋の少し上部に、広島国体(1996年)の登山コースで使われた木橋があったが、今や見る影もなく朽ちている。この鉄製の橋を、ストックでつくと「カンカン」と音がする、それが、登山の気構えを整える儀式(今風にいえば「ルーティン」)になっている。

 登るにつれ、逆光に紅葉が映える。ブナの大木が存在感を増す。山頂まで2時間かけ、山を味わう。もう少し、と思い見上げた先に一段と鮮やかな紅葉。

 頂にはだれもいなかった。のんびりと恐羅漢、十方山を眺める。少しずつではあるが、錦繍をまとい始めている。山の1年間で、この季節が最もドラマチックな装いだとつくづく思う。

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登るには、まずこの鉄製の橋を渡る

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紅葉の道

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ブナの大木も存在感を増す

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見上げれば、紅葉と青い空

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左が恐羅漢、右が十方。西中国山地の盟主だ

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山は錦繍をまとい始めている



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