中国山地幻視行~撤退。吉和冠 [中国山地幻視行]
中国山地幻視行~撤退。吉和冠
家を出る時、若干ためらった。空は曇天、小雨もよう。山は降ってるだろうなあ…。まあ、それでもいいか、と12月25日、車を出した。最近買い換えたばかりの四駆(中古。念のため)を雪道で試すいい機会、と思いスタートした。もちろん、スタッドレスに履き替えている。
案の定、山間部を縫う道に入ると、白いトレールが続く。四駆に切り替える。吉和冠の登山口に着く。車はなかった。新雪。ふわふわの雪だ。しかし、麓からしばらくは足首が埋まるぐらい。背中のザックにはスノーシューを取り付けたが、出番はない。40分ほど歩いて急勾配にかかる。クルソン岩との分かれ(というのがあるのです)まで詰めると、さすがに雪が深くなりはじめた。少し考えて、スノーシューを付けた。
林間部。雪はどんどん深くなる。しかも新雪のため、ズブズブと埋まる。膝まで埋まる。これではツボ足の方がロスが少ないのでは、と後悔。時間がどんどん過ぎていく。風が強くなる。氷のような、あられのような小さな粒が、横殴りに吹き付ける。顔が痛い。ザックを下ろし温度計を見ると氷点下。気がつけば2時間半がたっていた。スタート時刻が遅かったため、下山の時刻が気になる。あと、1時間で着くだろうか…。
撤退を決める。わずか1300㍍の山だが、やむを得ない。これも実力のうちだ。下山が遅れて陽が落ち、遭難したのでは、もっと格好が悪い。
下山口に着いたころ、空はすっきりと晴れあがった。こんなもんだよな。
◇
前回のブログの訂正をしなければならない。OSPREYのVariant37にスノーシュー取り付けは不可能と書いたが、ちゃんと取り付けられるのである(写真参照)。どうやら思いこみで書いてしまったようだ。言い訳をすれば、ザック購入の際「スノーシューは無理ですよね?」「はい、無理です」という会話はあったのだが。とりあえず、予想を上回る優れものだったので、よしとしよう。その他、バランス、フィット感は申し分ない。
ふもと近くの林間の道 |
巨大なつらら |
こんな感じになる |
3台目の四駆 |
こうやって写真を見ると、バリアントの方が使い勝手が良さそうに思えますね。やはりこっちが良かったかな・・・(笑)
by Umi-Bozu (2012-12-28 08:18)
むしろ見事な判断だったと思いますよ♪
さすがです。
by ken_trekking (2012-12-28 18:03)
≫Umi-Bozuさん
どうでしょうか。ARC'TERYXは使ったことがないので何とも言えませんが、背面ポケット以外は何もついていません。私の場合、ザックを選ぶ最大ポイントは背負った時のフィット感です。この点ではよかったと思いますが…。
by asa (2012-12-29 17:38)
≫ken_trekking さん
それほどでも…。日が暮れるまでに下りてくる自信がなかっただけかも。しかし、雪山は慎重にしたほうがよいのは確かです。sれと、登りの所要時間は無雪季の5割増しですね。
by asa (2012-12-29 17:41)
雪が多いですねぇ。
風と雪では撤退も止む無ですね。
今年も残り少なくなりました。多数のnice!&コメントありがとう御座いました。来年も宜しくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。
by 山子路爺 (2012-12-30 15:45)
≫山子路爺 さん
こちらこそ、いつもご訪問ありがとうございます。
来年もよろしく。
by asa (2012-12-30 18:12)