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中国山地幻視行~ブナの黄葉とススキの原 [中国山地幻視行]

中国山地幻視行~ブナの黄葉とススキの原

 

 八幡原は、掛頭山(1126㍍)と臥竜山(1223㍍)に抱かれるように広がる標高800900㍍の湿原である。11月3日、八幡原を起点と終点にし、二つの山をめぐってみた。もちろん、ブナ林が広がる一帯を歩くにはこの時期をおいて他にないと思ったからである。

 広島県の西部、山口県境にほど近い中国道・戸河内ICを下りて芸北の山間に向かい、八幡原のキャンプ場に車を置く。林間の道を歩き始めたのは午前9時過ぎだった。急斜面を1時間近く登ってひと汗かいたころ、前方に鉄塔が現れる。見ればそこには軽トラック。作業車用の舗装道路が敷かれている。なんだか拍子抜けしたところで、最初の休憩。

 だらだらと舗装道路(!?)を進むと、今度はリフトの塔が現れる。掛頭には広島県でも有数のスキー場がある。ちょうどゲレンデのてっぺんに出るのである。そこから雑木林を分け入ると掛頭山の三角点。周囲の眺望はきかない。あとは下りに次ぐ下りである。ひたすら次の目標である臥竜山との鞍部に向かう。舗装道路と林道が交互に現れる。

 鞍部を過ぎると、緩いながら登りが続く。黄葉はまずまずの出来で、風情ある山道を歩く。途中の小ピークで息を整え、キャンプ場の登り始めから3時間弱で二つ目の山、臥竜山の頂に着いた。ここも眺望はほとんどきかない。

 頂の南側に回って「展望岩」と呼ばれる大岩に立つと眼下に聖湖、その向こうに恐羅漢山と十方山が霞んでいる。そのはるか向こうにある山は…。吉和冠だろう。そう言えば、吉和冠の頂上から、恐羅漢と十方の間に臥竜山を見てきた。いま、ちょうど逆方向から吉和冠を見ているわけだ。

 臥竜の頂からほぼ1時間、黄葉が終わりかけたブナ林を下った。八幡原では日差しを浴びたススキが風に揺れていた

 
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鞍部から臥竜山を望む

 
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こんな緩い登りが続く

 
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夜にはあやしく光るツキヨダケ。猛毒がある

 
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聖湖の向こうに広島県の最高峰・恐羅漢山

 
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巨木のV字サイン

 
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ブナ林では、このような紅葉は珍しい

 
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ススキと黄葉のコラボ


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コメント 2

おど

ススキの野原が気持ち良いですね。 臥竜山のどっしりとした山塊は登高意欲を掻き立てます。
by おど (2012-11-06 12:14) 

asa

≫おどさん
さすがですね。竜が臥しているよう、ということで臥竜山と名前がついたそうです。頂上の見晴らしはききませんが、形のいい山として知られています。
by asa (2012-11-06 14:55) 

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