中国山地幻視行～日差しが恋しい・白木山

中国山地幻視行～日差しが恋しい・白木山

　「ほら、あれが四国だよ」

　だれかが、背後で叫んでいる。

　「こっちには大山も見えるよ」

　残念ながら、大山はどれだかよく分からなかった。

　しかし、四国はよく見える。いままでに、こんなに見えたことはなかった。そのぐらい、よく見えた。

　「あのとんがったのが、石鎚かな」

　みんな、同じ会話をするもんだな。

　「すると、その隣が瓶ガ森か」

　ああ、そうだね。たぶん。

　11月22日、白木山の山頂。 

　
　
　

　それほど空気が澄んでいるとも思えないが、なぜかきょうは見晴らしがきく。

　南へ目を転じると、広島湾もよく見える。

　「あれは宮島だろうか」

　違うでしょうね。宮島はもっと右手。見えているのは、たぶん江田島あたり。

　下り。地蔵さまは衣替えをしていた。

　もうとっくに散ってしまったと思っていた紅葉が残っていた。午後の陽が葉を透き通らせていた。

　日差しが恋しい季節になった。 

見えるかな

二人連れの地蔵さん

名残の紅葉

タグ：山 中国山地 白木山

コメント 5

山の上から、遥か彼方が見通せると気持ちが良いですね。　しかし、写真の景色はどこまでも透き通る青空と展望で最高の登山となったのでは無いでしょうか。
by おど (2011-11-24 21:11) 

空気が澄んで、遠くがよく見える季節ですね。
チョイとそこのお山に行きたいのですが、何かと忙しくなかなかいけません。
by 山子路爺 (2011-11-25 11:17) 

≫おどさん
1000㍍に満たない山でも、山の魅力を味わうことができる、ということをこの山は教えてくれます。

≫山子路爺さん
ついつい手近な山ですます、という生活習慣になってしまいました。これではいかん。
by asa (2011-11-26 21:06) 

瀬戸内でこれほど空気が澄むのは珍しいのではないですか？私の子供の頃の記憶、瀬戸内はいつも霞んでます。
by Umi-Bozu (2011-12-02 22:47) 

≫Umi-Bozuさん
今の季節、つまり晩秋から初冬にかけては、意外に瀬戸内海は澄んでいます。春先はいつもかすんでいますね。
by asa (2011-12-09 22:23)